博報賞

活動タイトル

環境を見つめ主体的に行動する生徒の育成「SHEL学習」

盛岡市立下橋中学校

教育活性化部門| キーワード:農業/林業/水産業岩手県
盛岡市立下橋中学校

活動内容

主体的に課題を発見し、思考力を深め、考えを発表し、行動する資質・能力を高める環境教育

 創立120年を超える岩手県でも最も古い歴史をもつ下橋中学校は、豊かな自然と史跡に囲まれた環境の中にあり、地域活動や環境教育に力を注いできた。
 2000年からは総合的な学習の時間を「SHEL学習」(「S」…Shimonohashi下橋で、「H」…human人と、「E」…ecology環境を、「L」…learn学ぼう)と名づけ、環境学習を中心とした3年間のカリキュラムに基づいた探究学習を展開している。
 第1学年では、1泊2日の宿泊研修「SHEL道場」が環境学習への入門となる。木や森林の役割を学び、環境学習への基本的な知識、自然や生命を感じる心を育てる。また「川体験学習」で水生生物の観察や採集を行い、身近な環境についての学習を深めている。第2学年では、社会や人から学ぶ。「職場訪問・体験学習」では、盛岡周辺の職場を訪問し職場体験を通じて環境への取り組みなどを学ぶ。「東京修学旅行でのNGO・NPO訪問」では、班ごとに環境保全に取り組むNGO・NPOを訪問し、多面的な視点で環境について学ぶ。第3学年では、3年間の集大成ともなる「森は海の恋人体験学習」で、気仙沼を中心とした宿泊学習を行う。森と海の保全をすすめるNPOを訪問、牡蠣の養殖体験や室根山への植樹など、森と川と海のつながり、室根の山と気仙沼の海で生活する人々のつながりを学ぶ。
こうした長年の積み重ねにより「下橋中で環境を学ぶ」「環境に関わるよりよい行動を積極的に行う」といった意識が浸透している。また「SHEL学習」の学びや生徒会活動の一環として行なっているエコ委員会やエコシンポジウムが自然に結びつき、実践的な態度として身についている。一貫して大切にしている「気づき、考え、実行する」という学びのプロセスが、与えられた課題ではなく、実感ある課題としてとらえ、主体的、協働的に学ぶ資質・能力を高めることに大きく生かされている。また、人とのかかわりの中で、伝え合う力を培う点でも成果が報告されている。

【写真】
「森は海の恋人体験学習」で学びを深める3年生



審査委員より

長年にわたる環境教育を地域の自然や地元の人たちとの関わりの中で発展的に積み重ねている。とりわけ、「SHEL学習」(総合的な学習の時間)を核として、「川体験学習」「修学旅行でのNGO・NPO訪問」「森は海の恋人体験学習」といったユニークで魅力的な体験学習が活発に展開されている。

プロフィール

岩手県 盛岡市立下橋中学校(もりおかしりつしものはしちゅうがっこう)

【代表者】
高橋 清之 (たかはし きよし)

【役 職】
校長

【創立】
1887年

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○児童・生徒数 : 296名 ○クラス数 : 12(通常9 特別支援3) ○指導者数 : 28名