博報賞

活動タイトル

かかわり合いながら伝える力を高める子どもの育成

佐渡市立羽茂小学校

国語・日本語教育部門| キーワード:論理的思考力新潟県
佐渡市立羽茂小学校

活動内容

国語科における単元を貫く言語活動の工夫を通して考えを伝える力を高める

 子どもが授業や学校行事で仲間や地域とかかわり合いながら、考えを伝える力を高めていくことを目指し、国語科における言語活動を充実させるための単元づくりと、1時間の授業づくりの工夫に焦点を当て、継続的に実践を重ねている。
 単元づくりとして、1年~6年の全学年で各単元の目標と、各単元で重点化して取り組む指導事項を明確にし、目標や指導事項を明示した一覧表「指導事項マトリックス」を作成し、最適な言語活動を全職員で考えた。単元を貫く言語活動を位置づけ、最終目標の音読劇や図鑑作りなどの表現様式を設定することで、子どもたちは言語活動を実践する目的や相手をしっかり意識し、楽しく意欲的に学習を進めることができた。
 子どもが身につけた力を使い、自力で表現できるように、「つかむ過程」「読み取る・つくる過程」「伝える過程」の3過程からなる単元構成を設定した。「つかむ過程」では子どもとともに「国マップ」(国語学びプラン)を作成し、学習の見通しをもてるようにした。その上で、「読み取る・つくる過程」では、何を読み取るのか、どんな表現で記述するのかがわかるよう書き方の型を示したワークシートを作成し、発達段階や目的に応じてワークシートの内容を工夫した。また、かかわり合いを充実させ、子どもの意見交流が活発になるように、目的に応じた学習形態やグループ編成を考え、工夫した。朗読などの良い例や悪い例を示すモデリングの場も設定した。「読み取る・つくる過程」では、これらの授業づくりの工夫を通して、子どもが目的意識や相手意識をもって教材を読み取り、自分の考えを構築したり、よりよい表現方法を考えたりできるようにした。そして、「伝える過程」では、音読劇や図鑑作りなどの表現様式で、これまで学んだことを周りに表現できるようにした。
 実践を重ねた結果、目的意識・相手意識をもって進んで伝え合おうとする、学習の見通しをもち主体的に他とかかわり合いながら楽しく学習を進める、叙述に即して正しく読みとる、根拠を示しながら自分の意見を書いたり説明したりする、考えの共通点や相違点に気をつけながら聞き、自分の考えを再構築する子どもの姿が確認できた。他の教科・領域でも多くの「人、もの、こと」にかかわり合いながら伝える力を高める子どもの姿が見られ、学校全体に良い影響を与えている。

【写真】
全員で考えた迷子探しのクイズを1年生に出す2年生



審査委員より

指導事項マトリックスや国マップなどを整備して、系統を考えメタ認知活動を取り入れた主体的協働的で課題解決的な充実した言語活動の学習指導が行われている。ワークシートや教師見本などの学習材の工夫、学習者の実態に即し様式を意識した言語活動の工夫や選択、地域を取り上げた話題によるふるさとに対する愛着の醸成などの点も評価される。

プロフィール

新潟県 佐渡市立羽茂小学校(さどしりつはもちしょうがっこう)

【創 立】
1876年

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○児童数 : 130名 ○クラス数 : 8 ○指導者数 : 15名