博報賞

活動タイトル

演劇「子ども義士物語」の上演を通した、未来に挑戦する子どもの育成

赤穂市立城西小学校

日本文化理解教育部門| キーワード:地域文化/技術/芸能/生活文化/地場産業兵庫県
赤穂市立城西小学校

活動内容

義士の学習を通して郷土の文化を愛し、表現力を高め、自立して未来に立ち向かおうとする態度を育てる。
 兵庫県の南西、赤穂市の南部にある校区の中心部には、国の名勝に指定されている赤穂城趾をはじめ市立歴史博物館や赤穂大石神社、多くの義士宅跡など、貴重な史跡・遺構・文化財などが数多く存在している。本校では1995年から演劇「子ども義士物語」に取組んでいる。当初は4・5・6年生の有志で演じていたが、2000年からは毎年6年生全員で演じている。「子ども義士物語」は史実としての赤穂事件と人形浄瑠璃・歌舞伎でなじみの深い「仮名手本忠臣蔵」を基にした全10場からなる演劇で、6年生全員が一人一役を担って取組んでいる。
 赤穂義士について全学年がそれぞれにテーマを設定し、総合的な学習の時間などで取組みを進めている。1年生は絵本「赤穂義士絵物語」や家の人の話をもとに、義士祭について関心を持たせる。2年生では「ミニ義士物語」に取組む。3年生では赤穂義士にまつわる遺跡を調べる。4年生では赤穂義士の名前を覚える。5年生では赤穂事件の起こりから結末までをまとめ、「観光案内人」として赤穂義士ゆかりの史跡などを観光客対象に案内・説明を行う。こうした学年ごとの積重ねにより"6年生ではあの役をやりたい"となるように関心を高めている。
 6年生は1学期から準備がスタートし、脚本、配役決め、衣装・道具を揃えて舞台稽古へと進む。
PTAや地域の方々に手伝ってもらいながらいよいよ本番。そして終演後、退場していく姿は"一つのことをやりとげた"充実感にあふれているようだ。
演劇という表現活動を通して子どもたちは新たな自分を見つけ、それが今後の大きな財産になっていくと感じる。それは自分自身を表現することであり、お互いの表現のよいところを認め合うこと、また仲間と力を合わせて一つのことをやりとげることや思いやりの大切さである。こうした積上げのうえに今年度は上演20回目を迎える。

【写真】
子ども義士物語のクライマックス! 討ち入りの場



審査委員より

地域の特性を活かした演劇活動を通して地域文化の根底にある価値意識を育む、20年に渡る優れた教育実践である。
郷土の誇りを自らの生き方に生かすという自分さがしの面も強調されており、子どもたちにとってふるさと再発見の取組でもある。6年間を見通した発達段階的体系化や役割分担の明確化など、他の学校の特色ある学校づくりにも適応できる。

プロフィール

兵庫県 赤穂市立城西小学校 (あこうしりつじょうさいしょうがっこう)

【創 立】
1984年

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○児童数 : 348名 ○クラス数 : 14 ○指導者数 : 21名