博報賞

活動タイトル

子どもたちの「なぜ?」を論じる 子どものための大学教育

NPO法人子ども大学かわごえ

教育活性化部門| キーワード:埼玉県
NPO法人子ども大学かわごえ

活動内容

 子どもたちが社会の第一線で活躍する今世紀半ばの社会は超グローバル時代で、人々には思考力と創造性が求められる。子どもの知性は10歳前後から発達し、様々な事に"なぜ"を感じる。このため我々はドイツの子ども大学を参考に、地域の子どもたち(小学校4~6年生)を対象に川越所在の東京国際大学、尚美学園大学、東洋大学の教員の協力をえて、大学の教室で大学レベルの未来志向型の考える教育を行うべく、子ども大学かわごえ(CUK)をわが国で初めて設立した。現在川越を中心とする地域の小学生184人が、保護者と一緒にCUKで学んでいる。
 CUKの活動の中心は正規の授業で、土曜日の午後2時から4時の間に50分授業2コマを実施する。授業のテーマは「なぜ飛行機は空を飛ぶことができるか?」「ナンバーワンよりオンリーワンになろう!」「氷川神社と川越まつり」など、授業は純粋科学的な「はてな学」、自分のキャリアを考える「生きかた学」、郷土学習の「ふるさと学」の3つの領域にまたがっている。これらの一方向的一斉授業の他に、特別授業がある。少人数のワークショップやフィールドワーク、川越工業高校との共同授業「高校生が先生の『モノづくり教室』」、学園祭「こどもがつくるまち『ミニかわごえ』職業体験イベント」などがある。
 CUKの教育活動は、ドイツと違って、大学教授→学生の一方向的単線授業ではなく、保護者の生涯学習と親子共学を含む複線授業となっている。異なった学校から集まった子ども同士が仲良くなり、保護者と会員(スタッフ)との間に構築されたデジタルネットワークによる相互学習など複線的学習によりCUK学習コミュニティができあがっている。保護者は、「子どもたちは子ども大学の授業を受けて興味の幅が広がった」「講義で聞いたテーマをインターネットや参考書で自分で学習するようになった」と学習態度の変化を報告している。
 CUKはわが国初の子ども大学として、日本各地に子ども大学が広がるため広報活動を行ったり、子ども大学設立の動きを積極的に支援している。

【写真】
JAXA 的川泰宣名誉教授授業:「はやぶさ」と子どもたち



審査委員より

子どもの抱く根源的な問いを学びの原点ととらえる理念が上質で明確であった。また、その理念に基づいて、市内3大学の教員や実務界の専門家及び市内高校生との連携による実践がダイナミックに行われている。この活動がモデルケースとなり、他市町村へ広がりを見せている。

プロフィール

埼玉県 NPO法人子ども大学かわごえ(えぬぴーおーほうじんこどもだいがくかわごえ)
【創 立】
2008年
【学校(団体)規模・活動参加人数
児童・生徒数:184名(保護者約100名)
クラス数:3(4年生、5年生、6年生)
指導者数:正規授業の講師38名(2012年7月まで)
特別授業教師多数