博報賞

活動タイトル

天空へ向けて舞い揚げよう「鯉のぼり」活動

和文化教育研究交流協会

活動内容

本活動の動機は、本年3月11日に発生した東日本大震災にある。この震災は、日本社会における未曽有の危機状況を生み出すと共に、私たちに自己の生き方、社会のあり方、国家の役割、世界との関係を覚醒させた歴史的事件だと言える。2005年4月から「和文化の風を学校に」の願いをもって活動してきた和文化教育研究交流協会は、このような日本社会の危機状況における和文化の意義を問うことが課題であると判断した。この課題に対して、協会は各地域の学校園等において東日本の地域復興と子どもたちの活力創生を祈念するために「天空へ向けて舞い揚げよう『鯉のぼり』活動」に着手した。そして、国内外において多様な活動が展開された。それらの主な活動意義について報告する。
 ①宮城県南三陸町・石巻市における活動では、悲惨な現実に対して立ち向かう人々の生き方とこれからの地域社会の復興に活力を生み出す上で重要な役割を果たし、さらに天空に旅立たれた人々への哀悼と共に生存している人々の天空への希望も象徴する新たな「鯉のぼり」に文化価値を見出した。②兵庫県加東市における学校での活動では、地域の特産品である「鯉のぼり」が被災地と他地域の子どもたちとの絆を結ぶ役割を担った。③東広島市と島田市における学校での活動は、学校単独ではなく地域の学校全体、さらに学校と地域の連携を図る教育力を発揮した。④中国上海市と北京市における学校での活動は、日本での伝統文化の「鯉のぼり」が学校での諸活動の発展と子どもたちの国際交流の進展を図る教材として有効な役割を有した。⑤ベトナム・ラオスにおける学校での活動は、国や地域を越えた子どもたちの思いと絆を形成した。
 これらの意義から協会は、「鯉のぼり」活動が社会的危機状況に対して立ち向かう人々の生き方とこれからの地域社会の復興と創造に取り組む人々の活力を生み出すと共に世界の子どもたちの交流を生み出す文化的シンボルと考え、継続的活動として取り組むことにしている。

【写真】
災害対策本部が設置されている南三陸町にて鯉のぼりを掲揚している子どもたち



審査委員より

「和文化の風を学校」にというスローガンの下、全国に「鯉のぼり」を揚げようという組織的な文化活動である。本活動は、東日本大震災の被災地の地域復興と活力創生という歴史的な課題を営為としているが、その範疇に留まらず、日本の伝統文化の全国規模の推奨活動として、また、国際的視野から日本の伝統文化の海外への普及活動として、展開させていることは意義深い。

プロフィール

和文化教育研究交流協会

団体概要

【創立】
2005年

【団体の規模】
会員数:320名