博報賞

活動タイトル

親の会が主催する親と教師と本人を交えた個別の指導計画の立案と評価を行う事例検討会

新潟いなほの会 ー発達障害児者親の会ー

活動内容

「これまで学校が作成していた個別指導計画を親自身が作成することで、親の認識が変わり家庭での支援が効果的に行えるのではないか」という考えに端を発し、当会では2000年より事例検討会を続けている。この事例検討会は、学校や家庭において困難さを持つ会員の子どもに対し、子ども本人・その保護者(会員)・担任が同席して個別指導計画を作成することで、3者が共通の特性理解を深め、家庭・学校で同じ目標で支援を行えるようにすることを目標としている。
 実際の事例検討会は、上記3者に加え、第三者としてスーパーバイザー・親の会会員・賛助会員をメンバーとして実施される。1回目検討会では、子どもの実態把握の後、参加者全員で個別指導計画を立案する。家庭・学校における計画内容の実践を経て、5ヶ月後に同メンバーにより2回目の検討会が開催され、そこでは評価を行い、さらに次に向けて計画の修正をしていく。現在は、1つの事例につき、この2回の検討会を実施、年間5~6事例について開催している。過去11年間で実施された事例は、計61事例となった。検討会では「どうしたら子どもができるようになるか」という問題解決の視点を重視し、親や教師の態度を批判することはしないように、参加者全員が心掛けている。
 事例検討会に親が参加することにより、親の子どもに対する真の理解が進み、それが普段の生活の中でも子どもへの接し方に自然に良い変化をもたらしている。また、子ども本人が検討会に参加することで、より子どもの気持ちに寄り添った計画を立てられるようになった。さらに、第三者が自分について話し合う場に立ち合うことで、子どもは自分自身を客観視し自己理解が進んだ。そして担任は、検討会当日の参加だけでなく、事前・事後の親との打ち合わせを通して、学校と家庭との連携が充分にとれるようになったと感じている。以上のような第三者を交えた場で子どもについて話し合うことで、冷静で客観的な視点を持つことができる。

【写真】
新潟地区における事例検討会の様子



審査委員より

障がいのある子ども一人ひとりに作成する「個別の指導計画」を、親の会が主催して、親と教師と本人を交えて立案・評価を行う事例検討会を立ち上げて取り組んできたことが特筆される。また、この成果の確認のためのアンケート調査の結果を含め、取り組みの記録が丁寧に残され整理されている。既に10年を超え、新潟大学の教授等がスーパーバイザーとして参画している。

プロフィール

新潟いなほの会 ー発達障害児者親の会ー

団体概要

【創立】
1996年

【団体の規模】
会員数 一般会員:319名(発達障害児者をもつ親)
賛助会員:127名(本会の趣旨に賛同する関係者)