博報賞

活動タイトル

西陣の地にて、匠との出会いを通して、伝統を受け継ぎ、伝統を活かす子の育成

京都市立西陣中央小学校【文部科学大臣奨励賞受賞】

活動内容

「本物に勝るものは無し」:地域教材や地域の伝統文化・伝統産業を題材とし、6年間系統立てたカリキュラムを実践
 本校は、1997年4月に世界に名高い「西陣」の中心部に位置する4小学校(成逸、西陣、桃薗、聚楽)が統合して開校した。校区は能を中心に西陣織、茶道、華道、和菓子など、日本の伝統文化と伝統産業が発展してきたまちであり、伝統文化・産業を支えてきた匠の技に身近にふれることができる地域である。生活科・総合的な学習の時間において、本校校区の地域の特色を最大限に生かし、伝統文化や伝統産業、それらにたずさわる人々に実際にふれる活動をもとに、問題解決学習に取り組み、伝統文化や伝統産業を日常のものと感じ、また自分のものとして意欲的に学びを進めてきた。加えて、地域のコミュニティティーチャーとのふれ合いの中で、地域を見つめ直す確かな目と地域を愛する豊かな心を育てて、知育・徳育・体育バランスのとれた子どもを育成し、「生きる力」を育んでいる。1 ~ 2年:生活科、3 ~ 6年:にじの学習(総合的な学習)
「自分の生活に活かす」:生活に活かす実践力をつけ、地域を見つめ直す目、地域を愛する心の育成
 地域の匠の方から直接話を聞き、自分の目で確かめ、体験することは、何よりも児童の学習への関心・意欲を高めることにつながった。体験活動をしている児童の姿はみんな生き生きとしていた。その後の追究活動で、指導者が児童の思いや考えをつなげながら、求める児童の姿にむけて活動を仕組んでいくことにより、児童の地域や伝統文化への思いは広がっていった。そして、これまであまり身近でなかった地域のお店や地域で働いている人々、また特別のものであった伝統文化について、追究活動を通して親しみをもって考えることができた。
 児童は、にじの学習(総合的な学習)で、地域の伝統文化にふれ、本物と出会い、追究活動を通して伝統文化を身近に感じ、そのすばらしさを感じている。そして今日まで受け継がれてきた伝統文化の心を知り、その心を受け止め、自分たちの地域のすばらしさを感じることにより、地域を見直したり好きになったりして、地域を大切に思う心をもつようになってきた。

【写真】
裏千家の正教授の先生から教わる袱紗さばき



審査委員より

地域特性を活かし、全校的に取り組んでおり、内容的にも極めて高い水準にある。6年間を見通した系統的なカリキュラムを開発するとともに、今日課題となっている問題解決能力やコミュニケーション力、生活に活かす実践力の育成を心がけている。それらを通して地域を愛する心を育て、地域ぐるみの取り組みに発展させている点も高く評価できる。

プロフィール

京都市立西陣中央小学校【文部科学大臣奨励賞受賞】

団体概要

【創立】
1997年

【団体の規模】
児童・生徒数:591名
クラス数:21
指導者数:41名