博報賞

活動タイトル

ものづくり実践教育による小中学生の創造力活性化

国立大学法人 室蘭工業大学 ものづくり基盤センター

教育活性化部門| キーワード:北海道
国立大学法人 室蘭工業大学 ものづくり基盤センター

活動内容

 活動拠点である北海道室蘭市は、鉄の街と言われ鉄に関するものづくり企業が多数存在している。この鉄の街、ものづくりの街という特色を生かし次世代へ「ものづくり」の大切さを伝承するために室蘭工業大学ものづくり基盤センターは、小中学生、高校生らを対象にした「ものづくり授業」を開催している。
 「ものづくり」を体験させることによって、ものづくりへの興味をわかせ、理科本来の楽しさや、人と協力し合い製作するコミュニケーション能力、さらに一つのものを完成させることによる達成感を味わうことを目的としている。ものづくり授業は、鋳造技術を主とした体験プログラムで構成されており、ペーパーウェイト製作では、原型となる木型(キャラクターなどが彫刻されているもの)を利用し、上下に分かれた砂型を作り、そこに錫(すず) などの金属を流し込み完成する。体験プログラムを年々進化させ、北海道地図を16分割した木型を用いた立体地図や、カントリーサインと称する市町村マークを原型とした木型を用いたペーパーウェイトの製作といった、授業先の地域と密着した飽きさせないプログラム作りが、体験学習を持続させるポイントだと思われる。そのため、ものづくり授業の知名度は年々高まり、市内を中心として、道内外から年間約1,800人もの人たちが参加している。
 ものづくり授業に参加した子供たちは、好みのキャラクターのペーパーウェイトを自分の手で作ろうと、汚れながらも熱心に作業をしている。中には砂型作りに失敗した子供もいた。しかし、鋳造のいいところは再度溶解して作り直せるという点であり、子供たちも失敗してあきらめることなく、もう一度やり直すという気持ちになって再度砂型作りに励んでいた。子供たちは、ものづくりの難しさに触れながらも、一様に笑顔であり、「楽しかった。」や「失敗してもやり直すことで最終的に成功し、嬉しかった。」などの感想が寄せられている。
 この活動によって、科学技術やものづくりに興味を持った子供たちが、ものづくり日本の将来を担う人材となることを期待する。

【写真】
完成したペーパーウェイトを持つ子どもたち



審査委員より

工業系の大学が研究の特色を生かしつつ「ものづくり」をキーコンセプトとした多様な体験プログラムを開発し、その実践を通じて子どもたちの科学やものづくりへの興味を育んでいる。また、規模も年々拡大している。本物に触れる学びの場を提供することが、ものづくりを担う将来の人材育成につながっているという観点からも意義深い。

プロフィール

【創立】
2006年

【団体の規模】
・名児童・生徒数:年間約1,800名
・指導者数:6名