博報賞

活動タイトル

通常の学級に在籍する配慮を要する児童に対する校内支援組織を活かした支援モデルの展開

取手市立取手小学校

特別支援教育部門| キーワード:茨城県
取手市立取手小学校

活動内容

本校では、2003年3月の「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」(特別支援教育の在り方に関する調査協力者会議)を受け、障害のある児童及び通常の学級に在籍する発達障害のある児童を含め、学校生活に適応困難な児童の支援を開始した。特殊学級の弾力的な運用を図る取り組みを実践しながら、既存の組織を活かした全教職員参加型の校内支援体制を構築した。2006年度から3年間は、通常の学級における授業づくりに取り組み、支援の充実、わかる授業の実践研究を行った。
 具体的研究内容として、① 校内委員会の運営は、研究主任、生徒指導主事、特別支援教育担当者による「複数コーディネータ-」が担い、学習指導、生徒指導の両輪の機能を活かした取り組みを展開する、② 通常学級の授業づくりでは、特別支援教育的視点を取り入れた「ユニバーサルデザイン」を意識した授業づくりに努め、配慮を要する児童に対して適切な支援を行う。その結果、特別支援教育に関する実践的研修(事例検討会、障害の疑似体験、支援グッズの紹介等)やケース会議(生徒指導部共催、毎月1回実施)を継続して行うことで、職員の気づきの視点が明確になり、チームでの支援や職員間での行動連携が迅速に進んでいる。授業では、認知特性を活かし多様な能力の児童に教育内容を伝えることのできるユニバーサルな授業計画を立案し、実践をした。学習のつまずきや認知特性を把握(単元レディネステスト、数字マトリックステスト、聞くことに関するアンケート調査)し、① 学習の見通しがもてるようにする、② 視覚や聴覚に訴える教材・教具を準備する、③ 学習形態を工夫する、④ 学習環境に配慮する、⑤ 個(上位児、下位児)への支援等、特別支援教育の考え方を取り入れた分かりやすい授業づくりを展開することができた。児童一人一人の振り返りカードには、分かる楽しさ、考える喜びを記述する内容が溢れている。
 ユニバーサルな授業計画を模索し思考錯誤する日々であるが、教師の授業力向上と共に児童の笑顔が増えているのが嬉しい限りである。【写真】課題に対する各自の解き方についてグループで話し合い



審査委員より

支援チェック表、コーディネーターチームの編成など新しい特別支援教育のモデルとなる着実な実践を積み上げてきている。全員参加型の校内体制整備を進めるとともに、通常学級においても特別支援教育の視点を取り入れた授業づくりに取り組み、教員の授業力の向上、児童の学力向上につながる成果を上げている点が高く評価できる。

プロフィール

【創立】
1872年

【団体の規模】
・児童・生徒数:500名
・クラス数:18
・指導者数:26名