博報賞

活動タイトル

阿波人形浄瑠璃の伝承と児童の郷土教育への貢献

多田 健二(阿波木偶人形会館 館長)

活動の目標・方針

阿波木偶の製作技術や阿波人形浄瑠璃の楽しさを子ども達に伝えることによって、郷土の伝統芸能についての理解を深め、郷土を愛する心と豊かな感性を養うこと。

活動内容

県内外の人形座から阿波系木偶人形の修理及び新作の注文を受け、多くの実績を残している。これまでに制作した木偶頭は280体を超える。その作品は、個展(5回)の開催や徳島市役所、徳島城・フランス・中国の博物館等公共施設への寄贈、各種展覧会への出品を通して、高い評価を受けている。
一方、人形健後援会の応援を得て、昭和60年「阿波木偶人形会館」を設立。館長を務めながら、国内外の観光客に加え、県内の小・中・高校生の郷土研究や県外からの修学旅行での見学に際し、制作の実演や解説を通して、阿波の伝統芸能技術や伝統文化のすばらしさを伝え、普及啓発に力を入れて取り組んでいる。学校を訪問しての講演なども行い、これらの活動を通して、子どもたちは、人形頭の動きや美しい表情に感銘を深め、娯楽として発展した人形浄瑠璃の楽しさへの理解を深めている。
また、内弟子の指導や県文化振興財団主催の阿波木偶制作教室の講師として、次代を担う後継者の育成に努めている。



審査委員より

多田氏は衰退していた阿波人形浄瑠璃・木偶人形制作の復活に努力してきた。氏の主宰する阿波木偶人形会館は20年間にわたって、年間約10校、1300人の小中学生を迎えてきている。こうした活動を通じて子供たちに伝統芸能の魅力を伝えてきたことは高く評価されるとともに、今後の活動が期待される。

プロフィール

多田 健二(阿波木偶人形会館 館長)

主な著書・論文・文章など

1985年 「浄瑠璃人形の彫り方」 日貿出版
2000年 「阿波木偶人形 人形健の世界」 阿波木偶人形会館
2003年 「日本の博物館」(再現日本史・江戸2-(5)) 講談社